夜、ベランダで洗濯物を取り込もうとしたら……何かボトッと落ちてきた！ え、な、何!? と驚いていると、ソレはジジジと鳴きながら部屋の中へ。あ、蝉か。って、どうしてわざわざ部屋へ逃げ込むの！

もちろん、せっちゃんは初めての獲物に大興奮。目を輝かせて蝉を追いかけ回します。

『あそこ、あそこ！』

 
『届かにゃい～！』
ブラインドがぐらぐらするせいか、飛びつこうとはしません。『取って、取って』と訴えかけてくるので、定規で蝉をちょいちょい。


それから部屋を縦横無尽に飛び回るせっちゃんと蝉さん。しかし天井付近にいた蝉さんは、突如消えてしまいました。

せっちゃん、私を見ながら『にゃ!? にゃにゃっ!?』
「蝉さんいなくなっちゃったねー」
たぶん天井と照明の隙間だろうな。
『にゃー……にゃ？』
「不思議だねー」
『にゃっ！ にゃにゃにゃ！』
「ええっ？ 私、隠してないよ!?」

疑惑の眼差しを向けられてしまったので、脚立を取ってきて照明の隙間を見てみることに。あ、いたいた。蝉さんごめんね、と定規でちょい。せっちゃんと蝉さんの追いかけっこは続きます。

やがて部屋の隅っこに逃げ込んだ蝉さん。さすがにもういいだろ、と蝉さんをマットに捕まらせてベランダへポイ。まだ飛べる余力があるうちに、自分で逃げなさい。

だがしかーし、ベランダに出たせっちゃんは蝉さんをちょいちょいしてから……くわえて部屋の中に連れ戻したぁぁぁぁぁ！ 蝉さんすまぬ……亡骸は拾ってやるからな……。

もしかして食べちゃうかな、と見ていたのですが(食べないでほしい)、基本的に前足でちょんちょんつつくだけ。蝉さんがひっくり返ってバタバタしてたら、前足や鼻先をそーっと近づけ、蝉さんがしがみついてきたら『いや～』とプルプル。